津軽地方に永く受け継がれてきた【こぎん刺し】
今回は青森市の I 様からの依頼で津軽の【こぎん刺し】を活かした長財布を製作しました

本体の革部

財布のカタチは 今、使ってる財布の型と同じような感じでとの事
やはり財布は普段使い慣れてるカタチがいちばん使いやすいですよね
ということで、カードポケットが2列平行に並んで内向きに札や小銭入れが入りフタにもカードとポケットが付く構造で
前面に4ポケ+フタ部分6部屋&小銭入れ部分横にも4部屋で合計14部屋のカード入れポケットを作りました
まぁ、これだけあれば大丈夫でしょう!

札入れ部分は2部屋でどちらもマチを付けたのでスペースもだいぶ余裕があり少々の束なら大丈夫!
そして今回、自分でも初めての試みは前面のフタ留めゴム+ギボシ金具

I さんの今まで使ってた財布は薄くてシンプルなタイプなのでフタ留めは付いてませんでした
スリムで簡単に開くというジャケットの内ポケから取り出す時は良いのですが鞄等に入れると
揺られて勝手に開いたりする事もあります

それにオーダー品は構造上 前よりも厚さが出てしまうのでポケットインより鞄インの方が多くなるかもなので
やはり開き止めを付けたい‥ ムムム…  でも形を崩したくないし大げさなのも違う気が・・
財布の開け閉めは日に何度もするので面倒にならないような感じのものと考え ギボシにゴムを引っ掛ける事にしました
これが、とても簡単で中身のサイズ変化にも対応できて、なかなかいい具合でした
それにゴムが切れたりしても交換が簡単ですしね~  真鍮のギボシは見た目も良いアクセントになります
ゴムには鹿紐の引手を付けファスナー引手にも同じものをセットしました

何度も染めを繰り返し、染めあがった藍染めのコングレス

feccoさん作 桜染と林檎染糸の紗織型模様の【こぎん刺し】

パンチで手縫い用糸穴開け

手縫い作業 糸は蝋引き麻糸

札入れ部はマチ付きで余裕がある

革は黒のオイルレザー 裏貼は豚革のヌメ 外周は蝋引き麻糸で手縫い 他はミシンステッチ

今回こぎん刺しを刺してくれたのは津軽在住のfeccoさん
刺し柄はお任せしたら文様は見事な紗織型という伝統的な形で、止まる事の無い吉祥文様で縁起が良いと言われるもの
糸にもこだわりがあり 薄いピンクの糸が弘前の桜で染めた桜染の糸で
濃いピンクは弘前のリンゴの枝で染めた林檎染

ベースの布(コングレス)はアトリエCANOEで灰汁発酵建ての藍で染めました
そして、糸を落ち着かせる為、仕上がったこぎん刺し糸に蜜蝋を溶かし込んでます

津軽の伝統【こぎん刺し】と灰汁発酵建ての藍染めと革とのコラボ
今回のオーダー品は作ってて違う作家さんのエネルギ-にも背中を後押しされて
とても楽しく仕事をする事が出来、仕上がりがワクワクでした


オーダー主の I さんにサンキュー♪  feccoさんお疲れ様でした(‘◇’)ゞ

追記:ファスナーの小銭入れ部に片マチを付けて大きく開くようにしました

 

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