刺子織布の藍染めストール&藍染めの事

刺し子織布は武道着や半纏等に使われる布で
縦の太糸を浮かせて織りこみ立体感を出した
とても丈夫で、使い込むと柔らかく馴染む布です
この刺し子織布をストールに適した長さに裁断して丁寧に藍染めしました
冬は防寒に夏は汗対策のタオル代わりに、実用にもオシャレにもお勧めです

布は縁処理はせずに切りっぱなしにして濡れた時の乾燥性と布の清潔性を高めます

使い込んで解れていった布のフチは白い糸が見えてきますので
青い布に白いアクセントになっていきます

藍染めの過程をスライドショーにしました
刺し子織布を精練した後、糸で絞り染め用に括った後
何度も丁寧に染めを重ねては水洗と乾燥を繰り返し最後にタグを付けて完成です

 

          *****藍染めの事*****
もう、5年程前に始めたアトリエCANOEの藍染め部門
自分で育てた染料で布を染められたら面白いだろな~という単純な発想から

元々草木染に興味はあったが、その中には欲しい色がありませんでした
そんな時に出会ったのが藍染めでした

藍染めの青は好みの色でしたし、色も様々な深さがある
なにより、自分でその色を生産することができそうだ!
幸い実家は農業をしてたので畑ならある
田んぼもやってるのでビニールハウスで育苗もできそうだ

でも、考えたらなんか奥が深くて難しそうだ‥
んでも気になったらとりあえずやってみないと気が済まない性分
すぐに取り掛からないと気が済まない性分

早速、種屋のホームページを探すと ありました、藍の種
動き出したらまっしぐらな性分


取り寄せた種は最初の年から順調に育ってくれました
春から初夏ににはすくすく成長し、夏に葉を茂らせて
秋の初めにはきれいな花が咲きました

初年度は種を収穫して

葉を生葉染めで色を出し水色に染まってくれました

 

 

二年目は初年度に採れた種を使い 初年度の3倍くらいの面積に植え付けました

二年目の藍も順調に育ち、この藍葉を使いしっかり染まる藍染めの原料
「蒅」に加工する事にしました

元来、人に教えを乞うのが苦手な性分
なので書籍やネットで情報を集め探り探り蒅作りを始めました

大きい洗濯用?のプラのタライに葉だけを選別し、乾燥させた藍の葉を盛り上げ
を掛けて保温と保湿する 
要は発酵させればいいのです 堆肥や腐葉土作りに近いと思います
しかし、この発酵 なかなか手間がかかります
というのも相手は発酵菌 つまり生き物なので
気難しいんです
湿度や温度 雑菌と発酵菌のバランス、なにより元々の藍葉の良し悪しも大きいでしょう

稚拙な付け焼刃で始めた蒅作りはウジの寝床になったり腐敗による強烈なアンモニアガスが発生したりと
散々でしたが なんとかひと塊(バケツ一杯分位)の蒅が出来上がりました


が、ここからです 難しいのは その蒅から色を出す どうやって?
調べると どうやら薬品を使うらしい・・ 早速ネットで購入し
レシピ通りに調合すると紫の泡のようなものが出来 それが染まる合図だという
今から見ると冷や汗もんであまり、ほめられたものではないのですが・・

しかしもうもう楽しくてしょうがない  なにせ自分で育てた植物からでた色が布を染めている 

この喜びは縄文時代から続く野生の本能か?
衣食住に困ってた太古からの名残なのかと妄想してしまう

んな感じで2年目も終わりました

 

3年目はSNSで藍の事を知った人が種まきや収穫を手伝ってくれるようになり
人が集まる作業は農業兼芋煮会のようになってきました


 

 

 

 

 

 

 

藍染の染め方は伝統的な灰汁発酵建てという色の出し方に辿り着き
蒅は40キロを生産できました


さて藍の色の出し方ですが之を藍を建てるといいます 大きく方法を分けると
自分が最初に行った「化学建て」と「灰汁発酵建て」の二つに分かれます

化学建ては色の素の蒅や藍の乾燥葉に還元剤という薬とアルカリ剤をレシピ通りに行えば色が出ます
しかし、調べると昔からの伝統的な灰汁発酵建ての方が自分には合ってると思い
薪ストーブの灰を貰い 灰汁発酵建てで染め始めました

蒅を作るのも発酵なら染め液を作るのも発酵 藍の様々な効能を発揮できるのも
深い色が出せるのも発酵建てらしい
やってみるがなかなか最初は発酵しない ということは還元しない つまりは色が出ない
簡単ではない‥ところが面白い所なのかもしれない

そのうち何とか発酵も進んで色も出るようになりました

写真は中古の白いセーターを染めた所

同時にいろんな事も少しずつ見えてきました
染の下処理やら染め方、色の定着、仕上げ、染め重ね 試行錯誤、
トライアル&エラー 検索 勉強 比較検証 推理 思い込み

作りも生き物相手なら灰汁発酵建ても生き物相手(発酵菌) 

染液を店のバックヤードに置きの発酵の調子を見れるので
そこは、じっくりと取り組める なんか発酵建ての染液を育てるのはペットを飼うの似ています
朝晩 必ず調子をみる 寒くはないか、熱くはないか?
餌(フスマ発酵の餌になるという小麦の皮)は足りてるか? 匂いはどうか?
アルカリ分(アルカリ分の元の灰汁汁や貝灰)は足りてるか?

雑菌が入ってお腹を壊してないか? 蒅は足りてるか?
今日はどれだけ働いて(染めて)もらおうか? それともゆっくり寝かせようか?

こんな感じで3年目も過ぎました
 3年目にはtovoという東日本大震災のチャリティー団体にも藍の畑を手伝ってもらい
その蒅で藍染めTシャツと手拭いを染め上げロゴを白抜き(抜染)して販売しました
この収益は全てtovoが東日本大震災遺児の奨学金に充てています

 

冬に種を保管して
春先に元肥えを蒔き畑を起こし
良き日に種を蒔き畑に這いつくばり
芽が出たら遅霜や強風にハラハラして

伸び盛には藍に追肥と水を掛けてまわり
夏の終わりの花が咲く前に収穫


軽トラの荷台何杯分もの藍葉を地面に干して乾燥させて
何日もかけて茎と葉に選別して蒅の寝床に仕込み
毎日、蒅を掻き混ぜ水を遣り約2か月程発酵させ自分も毎日アンモニアガスに燻される
出来上がった蒅で染め液を作り毎日世話して調子を見てコツコツ染める
3年目はそんな感じでした

 

4年目も3年目と同等位の作付面積を目指し種まきから励みましたが…

4年目は失敗でした 育たない 藍が…
3年目までとは全然ちがう感じに愕然としました

油断かもしれません 原因を推察すると色々です
種の保管、種の皮剥き、種の発芽率、種の実入り、土壌ph、元肥え肥料、種の撒き方(直播)、

苗が出てからの水遣り夏の水遣り、追肥 ・・・etc
ホント、種まきを手伝って頂いた人には申し訳ない気持ちです

しかし又、残った蒅で4年目もtovoに藍染め製品を卸すことができました
6月に納品も終わり 
これから自分の商品を染めようと染め液を新たに作って染めてましたが
夏から藍の調子がすこぶる悪い 建っても何度か染めると液が死んでしまう
これにはホント参りました

結果、原因を考え いろんな物を見直し現在に至ってます
藍染めの原料 自作の蒅はもう底をついてきたので
蒅作りの本場 徳島の蒅製作所から買わせてもらいました

現在の染液は徳島産の物と自分で作った青森産の物を合わせて染液にして順調に建って定期的に染めてます

今年(2018年)もtovoの藍染め製品(手拭い)の製作を請け負いました

意するより持続する方がはるかに困難だと思いますが
tovoの中心者、小山田さんは10年間、被災者支援を続けるといって
実際、今まで継続してきました

tovoの製品を作るのは自分にとっては小さな自己満足ですが
少しでも人の為、やりがいの為に仕事ができるのは
自分を奮い立たせる大きな
原動力になります

して、なにより藍染めは面白い!
原料を育て 布を青く染め重ねていく満足感!
綺麗なだけでなく様々な効能があり深い歴史や文化がある藍染めの世界!
農業、工業、商業、を自分で完結できる面白さ!
のおかげで繋がった人間関係のあります

 まだまだ、勉強、実験、推理の繰り返しですが
飽きずに、へこたれずに藍染めを続けていきたいと思います

 

 

 

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