ランドセルを財布とキーホルダーにリメイクして欲しいとの依頼がきました
基本的に今まではリメイク的なのはお断りしてました
依頼された仕事は断れない人間なのですがそこは自分に線引きしてました
理由は革が老けて使えない事が多いのと(老け革は折るとヒビ割れるし、カビてたりもする)
なるべく今の形で思い出として残した方が良いのではないか?
リメイクしたとしても元のカタチ以上のものが作れるのか?
自分の店の革だったら納得いかなくても、また革を取り寄せて作れるし
気に入った質の革でも作れるんじゃね? 等々…
そこまでお客さんには詳しくは話していなかったけど
まあ、丁寧にお断りしてましたが・・
需要あるんだったらやってもいいんじゃね?
喜ばれるんなら、やっちゃいなよYOU!… 的な気持ちも、あったことは確かでした
今回のは依頼主の娘さんが使ってた思い出のランドセルで革もコードバン(馬の尻の革)
注文は定番のイニシャルキーホルダー3ヶとラウンドジップ財布にリメイク希望で
出来上がったのが、こちら
使う革はランドセルのかぶせ蓋の革
少し傷が付いてた所を使いましたが、そこも喜んでくれたようです
本体のファスナー部分は今のミシンだと微妙なので、急がば回れで 手縫いです
小銭入れ部分には片マチを付けて大きく広がるようにしました
実は今回の写真はいつもどおりだとなんか物足りないなと考え
思いついたのが、良くイベント等でお世話になってる
小牧野遺跡保護センターでした
こちらは廃校になった旧 野沢小学校校舎を改装してできた所で一室に古い教室も再現されてます
一時間位かけてじっくり写真撮影に使わせてもらい、机の刻印やらを撮ってると
ふと、目についたのが椅子に押してある浅虫小学校の焼き印
「あぁ~そいえば依頼主も浅虫の方だったな~」
「奇遇だな~小牧野と浅虫じゃ全然離れた学校なのに」
「ひょっとしてランドセルの持ち主もこの机使ってたかも」
なんて、話しながらも教室を後にしました
結果的に、お客様はとても喜んでくれましたし
意義ある仕事をさせてもらったと思います
2018/10/22 CANOE 店主 竹内 斉